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2019.11.29

デジタル化社会の税務

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1. はじめに
令和元年5月24日、行政手続きを原則、電子申請に統一する「情報通信技術の活用による行政手続等に係る関係者の利便性の向上並びに行政運営の簡素化及び効率化を図るための行政手続等における情報通信の技術の利用に関する法律等の一部を改正する法律」(以下「デジタルファースト法」)が国会を通過しました。
この法律やデジタル化社会による租税実務の省略化について、概要を説明いたします。


2. デジタルファースト法の概要
情報通信技術を活用し、行政手続等の利便性の向上や行政運営の簡素化・効率化を図るために、デジタル化の基本原則を定めています。
デジタル化の基本原則
デジタルファースト:個々の手続き・サービスが一貫してデジタルで完結する
ワンスオンリー:一度提出した情報は、二度提出することを不要とする
コネクテッド・ワンストップ:民間サービスを含め、複数の手続き・サービスをワンストップで実現する


3. 国税庁の取組み
国税庁は、平成29年6月に「税務行政の将来像~スマート化を目指して~」、令和元年6月に「「税務行政の将来像」に関する最近の取組状況~スマート税務行政の実現に向けて~」を公表しております。
これは10年後のイメージを示したものであり、ICT(Information and Communication Technology)の活用による「納税者の利便性の向上」と「課税・徴収の効率化・高度化」を柱として、「スマート税務行政」の実現に向けて構想されております。
スマート税務行政を実現させるために、「スムーズ・スピーディ」と「インテリジェンス」の2本柱があり、その内容は以下のとおりです。
スムーズ・スピーディ
・ 税務手続のデジタル化
・ 税務相談の効率化・高度化
・ 税務署窓口のスマート化

インテリジェンス化
・ 調査等の高度化
・ 徴収の効率化・高度化


4. おわりに
今回は「デジタル化社会の税務」について概要をご説明いたしました。
なお、今回の解説も概略的な内容を紹介する目的で作成されたものですので、専門家としてのアドバイスは含まれておりません。個別に専門家からのアドバイスを受けることなく、本情報を基に判断し行動されることのないようお願い申し上げます。

(参考資料)
国税庁
・ 税務行政の将来像~スマート化を目指して~
(令和元年11月29日アクセス)

・ 「税務行政の将来像」に関する最近の取組状況~スマート税務行政の実現に向けて~
(令和元年11月29日アクセス)