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2018.02.28

仮想通貨の取り扱いに関するupdate

仮想通貨に係る税務の動向

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前回は、個人の確定申告に関する、仮想通貨の取り扱いにつき、配信させていただきました。今回は、仮想通貨の取り扱いに関して、新たに検討された事項に関して取り上げたいと思います。


(1) 法人が保有する仮想通貨の期末時評価の取り扱い
2017年は「仮想通貨元年」ともいわれ、テレビや雑誌等でも広く報道されており、個人のみならず、法人が保有するケースも多いかと思います。実務上、売買目的有価証券などと同様に、税務上も評価損益を認識する必要の可否を検討されている法人も多いのではないでしょうか。この度、現行の法人税法上、期末時点での時価評価は行わず、含み損益を認識しないこととなっております。


(2) 国外転出時課税の対象資産に該当するか否かの判定
同制度は、平成27年7月1日以後に、国外転出をおこなう、一定の居住者が1億円以上の対象資産を所有している場合、その含み益に所得税を課税する制度となりますが、仮想通貨については有価証券の範囲に含まれないため、所得税を納める必要がないこととなっております。


(3) 国外財産調書の取り扱い
同制度は、その年12月31日において、合計5,000万円を超える国外財産を有する居住者(非永住者を除く)は、必要事項を記載した調書を税務署に提出する必要がある制度であるが、仮想通貨は、資産の所在地について、財産を有する者の住所で判定することとなるため、国外財産には該当しないこととなり、29年度分の国外財産調書の記載は不要となります。


(4) 財産債務調書の取り扱い
同制度は、所得税の確定申告を提出する者で、一定の所得要件を満たしたており、かつ、その年12月31日において、合計3億円以上の財産又は、合計1億円以上の国外転出特例対象資産を有する者につき、必要事項を記載した調書を税務署に提出する必要がある制度となりますが、国外財産調書とは異なり、国外財産以外の財産も記載対象となるため、仮想通貨についても記載事項に該当することとなります。


    
なお、今回の解説も、概略的な内容を紹介する目的で作成されたものですので、専門家としてのアドバイスは含まれておりません。個別に専門家からのアドバイスを受けることなく、本情報を基に判断し行動されることのないようお願い申し上げます。


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