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2022.02.28

令和3年分確定申告のポイント

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1.はじめに
今年も所得税の確定申告の時期になりました。昨年、一昨年は、新型コロナウイルス感染拡大を考慮して全国一律で提出期限が延長されましたが、本年度は新型コロナウイルスの感染症の影響により申告等が困難な場合、簡易的な方法により申告・納税期限の延長を申請することが出来るものの、通常のスケジュールになっております。
今回は、令和3年分の確定申告におけるいくつかの変更点を取り上げたいと思います。


2. 主な変更点
①確定申告書の押印義務の廃止

これまで税務署長等に提出される申告書等については、提出者等の押印が必要でしたが、令和3年4月1日以降、一定の書類を除いて、押印を要しないこととされました。

この変更の背景には、昨今の社会情勢の変化への対応に加えて、行政手続のデジタル化を推進することで、行政の事務負担の軽減を目指していることがあります。

昨年度の時点で、施行日前においても、押印を要しないこととする関係書類については、押印がなくとも、改めて求めないこととされておりましたので、実質的には令和2年分の確定申告より押印を行っていない方も多いかと思います。

②子育てなどに関する費用の助成等の非課税措置

 支援に関する助成金等は、これまで雑所得に該当し確定申告を行う必要がありましたが、今回、子育て支援の観点から非課税とする措置が講じられました。
助成等の具体的な対象は以下の通りです。


1. ベビーシッターの利用料に関する助成

2 .認可外保育施設等の利用料に対する助成

3 .一時預かり、病児保育などの子どもを預ける事業の利用料に対する助成

今までの制度下では、助成制度を活用した場合、確定申告手続が発生する、税負担が増加するなどを理由に、利用をためらう方も多く存在したため、非課税の取り扱いにより幅広く利用が開始されることが見込まれています。


3.おわりに
今回は、令和3年分の所得税確定申告の変更点について取り上げました。なお、今回の解説も、概略的な内容を紹介する目的で作成されたものですので、専門家としてのアドバイスは含まれておりません。個別に専門家からのアドバイスを受けることなく、本情報を基に判断し行動されることのないようお願い申し上げます。
ご不明な点等ございましたら、お気軽に弊社までご相談下さい。


(参考資料)

令和3年度 所得税の改正のあらまし
https://www.nta.go.jp/publication/pamph/shotoku/r3kaisei.pdf

No.2011 課税される所得と非課税所得

(令和4年2月24日アクセス)